難聴の妻は声の方向音痴

目安時間:約 4分

ある日の朝、

自宅のベランダの軒下で洗濯物を

干している難聴の妻の姿がありました。

 

この日はあいにくの天気で

そろそろ雨が落ちてくる予報でした。

 

でも季節は残暑がのこる9月ですから

部屋の湿気を換気をするために

私の部屋の窓が開いていました。

 

妻が洗濯をするベランダと

私の部屋はとなりでしたので

妻に向かって言いました。

 

「雨が降るけど窓は開けて

おいてもいいの~」

 

最初は妻は気が付きませんでした。

難聴なので仕方がありません。

 

いつものことです。

 

次は大きな声で

「ママ~、ママ~」と呼びました。

 

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すると妻はあたりをキョロキョロと

見まわしはじめました。

 

呼ばれていることに気が付きました。

でもこちらを向いてくれません。

 

もう一度、呼ぶと庭先をのぞき込んだり、ベランダに出入りできるとなりの部屋を見たり、私の声がどこから聞こえてくるのかわからない様子でした。

 

実は妻は難聴という障害を負ってからは

補聴器をいつも装着しています。

 

補聴器はかすかしか聞こえない小さな音を増幅してくれる機能がありますが、音の方向までは感知してくれないようなのです。

 

私の声が補聴器によって聞こえては

くるもの、どこから聞こえてくるかは

わからないことが多いのです。

 

そしてようやく私に気付いてくれて「雨が降るから窓を閉めておいた方がいいよ」という会話が成立しました。

 

私は妻が難聴者だと知って会話をするので聞こえなくて当然、何度も大きな声で呼ばないと気が付かないことはわかっています。

 

しかし、

それが他人だとした場合・・・・

 

例えばスーパーやホームセンターの

売り場に立つ店員だとしましょう。

 

制服を着ていたらお客さんから

声を掛けられます。

 

「ちょっといいですか~」

「すみませ~ん」

という感じで呼ばれます。

 

そのときキョロキョロとあたりを

見まわしてお客さんを探すことが

できなかったらどうなりますか?

 

もしくは聞こえていなくて無視したら?

 

当然、お客さんは妻が難聴者だとは知りませんからイライラすると思います。気の短い性格の人でしたら怒鳴られてしまうことあるでしょう。

 

家族は難聴だからと理解を示して

くれますが、相手が他人の場合は

そうはいきません。

 

私の妻が難聴者であっても

他人には関係ないことです。

 

こんな理由から

妻は接客業を避けています。

 

自分が聞こえないという理由も

ありますけど、

相手を不愉快にさせたくないという

気持ちもあるのだと思います。

 

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働けない原因と環境

目安時間:約 7分

私の妻が働けなくなった原因は中途失聴したことです。

 

 

 

 

 

 

 

妻は学生時代に軽度の難聴を発症し、

目指していた教師の道を断念しました。

 

今までは何不自由なくできていた会話

ができなくなり徐々に

環境が変わっていきました。

 

はじめは、

難聴になったことを隠していたいので聞こえるフリをしていました。

 

すると会話のなかで

返事のタイミングがズレてきました。

 

相手の言っていることを予測して

返事をするようになるからです。

 

相手の質問や問いかけに対して

的を外れた返事をしてしまうことも

たびたびあります。

 

すると会話がちぐはくして噛みあわなくなり相手から「おかしな子」とか「天然ボケ」と思われるようになります。

 

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天然キャラのような存在です。

 

そして本人も会話のキャッチボールができないことに不安をもち始めます。

 

天然キャラとして笑って済ませた

学生時代はよくても

仕事となるとそうはいきません。

 

教師であればなおさら不味いです。

 

進路指導など生徒とのコミュニケーションが出来なければ相手の将来を狂わせてしまう可能性もあります。

 

授業で生徒に質問しても答えを聞き取れなければ、正解なのか不正解なのかを判断できません。

 

保護者との面談も、

職員どうしの会話も難しいです。

 

難聴が原因で教師という職業を

諦めるしかありませんでした。

 

このように難聴で相手の声が聞き取れないというだけでこんなに不都合なことが毎日のようにおこってしまいます。

 

妻は難聴になり仕事も生活も

変わってしまいました。

 

でも難聴者が働ける環境はあります。

 

体を動かす労働系の仕事は会話も

少ないので難聴者にもできる

仕事は多いです。

 

たとえば、

 

「検針」水道、ガス、電気

「集金」新聞

「配達」新聞、ポスティング

「工場」製造ライン

「清掃」施設清掃

「調査」国勢調査員

「警備」交通誘導員

 

私の妻も実際にやっていますが、労働系の仕事は会話より体を動かすことが優先になるので難聴者にできることが多いです。

 

新聞の集金も

「こんにちは~集金に来ました!」

「3,000円になります」

「ありがとうございました!」

一方通行の会話でやり取りできます。

 

国勢調査員のアルバイトは

調査といってもアンケート用紙を渡して

後日、回収に伺うだけなので言葉で

質問する仕事ではありません。

 

探せばできる仕事はあるんです。

 

ただ事務系の仕事は少ないです。

体が資本の労働系の仕事が中心です。

 

実は私の心配は妻は労働系の仕事ばかりを掛け持ちしていることです。

 

できる仕事はなんでもやる妻のがんばりは評価したいのですが、年齢も40代後半になることでの体の負担がどうも心配なのです。

 

今後のことを考えると事務系の仕事もできた方が、年をとっても続けられるし体への負担も少なくても済むと思うのです。

 

事務系の仕事もない訳ではありません。

 

たとえば、

 

私がサラリーマンのかたわら副業でしているアフィリエイトというWebビジネスは自宅でできる事務系の仕事のひとつです。

 

ネット接続したパソコンが

1台あればできる仕事です。

 

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Webビジネスなので相手との

直接の会話はありません。

 

100%メールで取引きが

できる仕事です。

 

しかし、

 

サラリーマンとはちがい個人事業

なので仕事は与えられるものではなく

自力で探すことが必要です。

 

自分のペースでできる仕事なので空き時間を利用してなど他の仕事の合間にもできるといったメリットがありますがデメリットもあります。

 

私も経験しましたがアフィリエイトというWebビジネスのデメリットは結果はすぐには出ないということです。月5万円を稼ぐために半年かかりました。

 

誰でもできる敷居の低い仕事ですけど

誰でも稼げる仕事ではありません!

 

稼ぐ方法やノウハウ、

そして稼ぐ経験が必要です。

 

ほとんどの人は月5千円も稼げず元の仕事に戻ってしまう現状もあります。

 

何故かわかりますか?

 

元の仕事をしていた方が楽だからです。また稼ぐノウハウをわかったつもりでいて、誰でもやれば稼げると安易な考えでアフィリエイトをしているからだと思います。

 

不自由なく働ける人は危機感や現職に対する不安がないのです。アフィリエイトをお小遣い稼ぎの延長と思っている人が多いです。

 

将来、妻がアフィリエイトで

稼げるようになるか保障はできません。

 

でも難聴者でも十分に活躍できる仕事として教えることにしました。今は良くても5年後の将来の妻の負担を考えて今から特訓です。

 

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